エチオピア

コーヒー豆もスタンダードクラスからスペシャルティクラスの高品質の種類が多種多様にあります。その中でも、現在のコーヒー市場は特に高品質のスペシャルティコーヒーが一躍脚光を浴びております。コーヒー豆には、格付け(グレード)がありまして、「スペシャルティコーヒー」「プレミアムコーヒー」「スタンダードコーヒー」とランクがあります。

 

最近は、沢山の方から質問があります。

『「プレミアムコーヒー」や「グルメコーヒー」は「スペシャルティコーヒー」よりも味が劣るのですか?』

答えは「YES」ではありません!!

 

ただ、品質の観点からすれば、スペシャルティコーヒー豆の場合は・・

「アラビカ種の品種が特定できる」

「コーヒー農園もしくは、栽培地区が特定できる」

「トレーサビリティーがハッキリしてる」

「コーヒーの液体の風味のカップ評価が一定基準を超えている」

・・などの、コーヒー豆の生産履歴もハッキリとしていて、コーヒー液のカップ・クオリティの高さも基準としているくらい品質にも重視している部分があります。

 

では、一方のプレミアムコーヒー豆でお馴染みの「キリマンジャロ」「ハワイコナ」「ブルーマウンテン」「エメラルドマウンテン」などは低品質なのかといえば、そうではないのです。

スペシャルティコーヒー豆ほど、ハッキリと明確にしている部分はないのですが、風味特性や個性的な味わいは負けず劣らずのラインナップは沢山あります。

そして、今回はプレミアムコーヒー豆の中でも味わいが個性的で名を馳せている「エチオピア産イルガチェフェG-2WASHED」のコーヒー豆の歴史や生産状況や風土などを紐解いていきたいと思います。

 


1、エチオピア イルガチェフェ G-2 WASHEDとは

1-1.実はエチオピアがコーヒーの歴史の始まり

エチオピアに、遥か昔にカルディという一人のアラビア人のヤギ飼いがおりました。カルディは、ヤギが牧草地に生えている灌木の実を食べると、ひどく興奮状態になってしまうことに気づきました。その後、近くの修道院の人たちにヤギの話しを伝えると、その実を茹でて飲んでみたそうです。そうすると、気分が非常に爽快になったので、儀式中に居眠りをする修道僧たちにも飲ませてみることにしました。よく居眠りをしていた弟子たちが、居眠りもせずに勤行に励むことができたようです。その噂が国中に広まり、魔法の木の実(コーヒー豆)が求められるようになったのが、コーヒーの飲用するきっかけとなる起源だそうです。

 

1-2.エチオピア連邦民主共和国の気候や風土とコーヒー豆

まずは、このコーヒーの発祥の地とは言われているエチオピアの気候や風土についてのお話しです。
エチオピア連邦民主共和国は、東アフリカに位置するコーヒーの原産国になります。
気候は、標高によって違いがあります。
低地は27℃くらいから50℃くらいと暑い気温ですが、高地の年間平均気温は20℃くらいで涼しくなるようです。
高原地帯の年間降雨量は1,200㎜を超すことが多く、この降雨量がエチオピアの植生をもたらしているようです。
農園で栽培されるコーヒー豆は、全生産量の10〜15%程度で感覚的には少なく感じます。
エチオピア産のコーヒー豆は、華やかな香りの高品質な特徴の風味特性を持つコーヒーを生産しております。
昔ながらの伝統的なナチュラル精製が多く占めて、現在でも8割ほどがナチュラル精製だそうです。
そして、代表的な産地や地域は「ハラー」「ジマ」「シダモ」「レケンプティ」「イルガチェフェ」などがあります。

1-3.イルガチェフェ地区のコーヒー環境

シダモ地区の南端から険しい道沿いに車を走らせますと、南西部の南部諸民族州の中でも2,000mを超えるエリアに位置するのがイルガチェフェ地域になります。

イルガチェフェ地区は、急斜面の森に覆われた丘陵地域で、地層が厚く肥沃な黒土に恵まれております。

エチオピアではイルガチェフェに限らずに、自生して育った固有の品種の中から選抜されたものだけが栽培されており、現地の人たちも把握していないものもあるようです。
このイルガチェフェ地域で生産が始まったのは、1950年代で比較的新しいのですが、紅茶にも似た特徴的なフレーバーやワインにも感じられるようなカップで、このイルガチェフェ地区のコーヒーは”YIRGACHEFE”の名で取引されるようになりました。

イルガチェフェの名前の意味も興味深く感じました。

イルガ=しっかりした

チェフェ=種

このような意味があるようです。

 

1-4.精製方法はウォッシュト

エチオピア産イルガチェフェのコーヒー豆には、「ナチュラル精製」「ウォッシュト精製」の大きく分けて2つあります。

まずは、ナチュラル精製のエチオピア産イルガチェフェの場合は、摘み取ったコーヒーチェリーをそのままアフリカンベットにより天日乾燥をさせます。

その後、果肉を剥がし脱穀することにより「生豆」の状態にします。
精製過程は、とてもシンプルな工程ですが、果肉がついた状態で乾燥させるため、上手に仕上がればフルティーな甘みのあるコーヒーに仕上がるようです。

そして、次はウォッシュト精製ですが、摘み取ったコーヒーチェリーを水を張ったタンクに入れます。

まずは、チェリー以外の混入物などを取り除いた後に、果肉を剥がしぬめりを取り除いてから洗浄します。

このあと、アフリカンベットにて乾燥をさせます。

最後に脱穀と言う作業をして初めて「生豆」になります。
ウォッシュト精製の特徴は、各工程での異物や欠点豆の除去をしていくため、豆面が綺麗で混入物が少ないのが特徴です。

 

1-5.焙煎度合いで風味や味わいが変わる

エチオピア産イルガチェフェの良さや定評は、ブルーベリーやピーチやレモンのような爽やかで明るい酸味、ジンジャー、フローラル、また、時に赤ワインのような華やかなフレーバー感があると言われております。

ただ、この評価も焙煎度合いや焙煎プロセスで味わいも風味も変わります。

例えば、浅く煎り上げることによりレモンやライムのようなイキイキと明るい酸味を感じたり、シティ・フルシティローストのような深く煎り上げると赤ワインのような華やかなフレーバーを感じたりします。

どれが正しく美味しいという焙煎度合いや風味特性はないのですが、このエチオピア産イルガチェフェの場合はライトローストからシティロースト辺りまでであれば充分、持ち味を楽しめると個人的に感じます。

 


コーヒーは銘柄や格付けだけでなく、風味特性や味わいを重視することも大事

エチオピア3

今回はコーヒーの格付け「スペシャルティコーヒー豆」と「プレミアムコーヒー豆」の違いをお伝えさせて頂きました。

そして、プレミアムコーヒー豆の中でも個性的である「エチオピア イルガチェフェ G-2 WASHED」にスポットを当てて、エチオピア国のコーヒーの始まりの歴史から風土や気候のことや、イルガチェフェ地域のコーヒー栽培環境や精製状況などを詳しく説明させて頂きました。

あと、最後に焙煎度合いやプロセスによる風味や味わいの変化などもお伝えさせて頂いたのは、コーヒー豆の栽培プロセス・コーヒー豆の精製プロセスばかりが先行し過ぎて、品質の良さが抜群によい「スペシャルティコーヒー豆」の味わいなどが全て最高です!!・・というような風潮があり過ぎて、他の「プレミアムコーヒー豆」や「スタンダードコーヒー豆」のランクのコーヒー豆は論外だと思われている部分を、風味特性や味わいだけの観点で選ぶことも楽しみの1つだと伝えたかったのです。

実際に、「スペシャルティコーヒー豆」は年々と価値が高くなるにつれ高価で少し贅沢から遥かに贅沢品になってしまった感じがあるようです。

その点「プレミアムコーヒー豆」や「スタンダードコーヒー豆」は比較的に安く、日頃飲み続けるにはお手頃価格でありながら、味わいの観点だけで考慮してもコストパフォーマンスも、とても良いように感じます。

品質やプロセスも大事ですが、味わいや風味特性の部分も公平に考慮して、情報だけに流されずに自分自身が美味しいと感じるものを飲む意識もあれば、さらにコーヒーライフに幅が広がると思います。

是非、皆様も今後コーヒー豆を選択する際には風味特性や味わいも重視でお選び下さいね。

皆様の、コーヒーライフが楽しいものに変わることを信じております。